私の無月経のはなし | 釉 漢方カウンセリング

2021/12/06 23:23

私は21歳から33歳までの12年間、一度も生理がありませんでした。

「続発性無月経」というやつです。

医学的には無月経の定義は「妊娠などの理由を除いて、約3ヶ月生理がないもの」です。12年ということは、その48倍の期間です。誰もが治すことは無理だと希望を失いますよね。

ですが、私は12年間にも及ぶ無月経を克服し、今では毎月安定した生理を迎えています。

専門医からは「子宮が小さくなっている。」「卵巣が機能してない。」と言われた私。
そんな私がなぜ無月経を克服できたのでしょうか。

1. 私は生理を自分の意思で止めました



私は物心ついた頃から、女性として生きることにうんざりしていました。

それは女性という「性」に違和感を感じているとかではなく、単純に男性と比べると女性はすごく損で、不自由だと思っていたからです

私が10代から20代前半の頃は、女性の幸せは仕事より結婚の時代。
女は学歴やキャリアよりも結婚して家庭に入り、子供を授かることが幸せであると言われていました。せっかく好きなことをしていても、世間的な「女性としての幸せ」を持たないと、かわいそうな目で見られてしまうのです。
でも私は周りを見渡した時に、結婚することが幸せだとはどうしても思えなかったのです。

むしろ、

「結婚したら自由がなくなる。」
「思いっきり好きなことが出来ない。」
「自分の時間が犠牲になる。」

それは全て「女性」だからだ。

「何で女性ばっかりが損をするんだろう。」
それが段々と、男性に対しての僻みに変わっていきました。

「どうして男性は女性を不自由にするんだろう。」

ここ3、4年前までの私は本気でそう思って生きてました。

私は誰かに頼ることはなく、男の力を借りる事なく生きていこう。
自分の自由を守るために。強さと財力をつけて一人で生きていこうと決めたんです。

「一人」というのは生涯結婚しないということ。
女性としての幸せは結婚だけじゃないし、それよりも自由でいたかったのです。

「永遠に自由でありたい」という自分の意思と、
「結婚出来ないかわいそうな女」「恥ずかしい娘」という父親や世間からの目から逃れるために、ちょうどよい自分なりの言い訳になったのが

「生理がない」

ということでした。

生理がないということは、一般的には「子供が産めない女性」というイメージでしょう。

そんな私が結婚をしたり男性と交際するなんて出来ない。
周りの人にもちょうどいい言い訳になる事実。誰にも文句は言われない!

今ならわかります。
私は「自由」で在りたい、だから女性という「性」の象徴である子宮や卵巣のはたらきを止めた、つまり生理を止めたのです。

2. 止まる前の生理について


今思えば、生理そのものも私から自由を奪う要因でした。

生理があることによって、生理痛、眠気、イライラ、肌荒れ、便秘といった体調不良や、トイレに気をつけなきゃいけない、荷物が増える、自由に旅行が組めない、仕事に支障が出るなど、いつもの生活スタイルに影響が出ます。

生理は「1ヶ月に一度の気が重たい日」という設定でした。

私の場合、生理1日目は必ず生理痛がありました。
鎮痛剤は「痛くなったら困るから」という理由で、予防薬のように服用していました。生理痛だけではなく、どんなにストイックにチョコレートやクッキー、菓子パンを我慢しても必ず赤くて腫れたニキビが顔中に出て、本当に悩んでいました。

「生理が来なければ、これらの悩みからも解放される。」

私は安易にそう思い、生理が止まったことをラッキーに思っていました。

3. 病院での診断結果



生理が来なくてラッキーに思っていた反面、不安な気持ちがゼロだというと、そうではありません。

思い出したかのように「大丈夫かな?」と不安がよぎるのです。
私はとりあえず婦人科へ行きました。

ですが、どの婦人科を受診しても診断結果は同じ。
「子宮が萎縮しています。」
「卵巣が機能していません。」
「ホルモン剤を使わないと生理がくることはありません。」
私の場合、婦人科で提案して頂く治療方法はホルモン剤の服用一択でした。

当時は東洋医学に出会う前。

婦人科以外にどこに行けばいいのかわかりませんでした。
治療方法も他に選択肢を知らなかったのでホルモン剤を服用しました。

ですが、ホルモン剤を使って起こした生理は、衝撃的で今でも忘れられません。

「これはどこから出た血なんだろう?」

それはまるで絵の具のような、すごく綺麗な赤い血でした。

直感的に、ホルモン剤は合わないと感じましたし、どうしても治療に前向きになれませんでした。だって本当は治す気がないのですから

仕事が忙しいとか、色々なことを言い訳に婦人科にも行かなくなり、ついに完全に放置するようになりました。

4. 生理を再開しようとしたきっかけ

女性という性を放棄して生きていた私に転機が訪れます。

一つ目は、24歳の時に漢方相談をメイン事業とする企業に就職したことです。

ここで東洋医学を本格的に学び、お客様の健康を手伝うことが出来る「漢方相談員」という私の生涯の天職に出会います。

そこで、私と同じような悩みを抱えているお客様が漢方の知恵を使ってどんどん改善していく姿を目の当たりにしました。
自分が担当したお客様の改善例だけではなく、同じ相談員からの改善症例もたくさん見てきました。
これによって「体質改善をすれば病気は必ず良い方へ向かう」という確固たる自信が出来上がりました。

ただ、当時は自分のことよりお客様の健康。
自分の身体に意識が向くことはありませんでした。

相談という仕事にのめり込んだ私は、徐々に男性と肩を並べる勢いで仕事に夢中になり、実績を出してどんどん認められるようになりました。
学生の頃に思い描いた「男に頼ることなく自分一人で生きていけるようにする」という願いが叶ったわけです。

好きな仕事で会社での地位や信頼もお金もある。
幸せな結婚をしてなくても私は心底幸せだと思っていましたが、現実はそうではありませんでした。
どんなに会社で実績を上げても、どんなに一生懸命稼働いても、一人で頑張れば頑張るほど、自分に自信がついて、自由になり、安心感に満たされることはありませんでした。
それどころか、どんどん自信がなくなり、不安感が強くなり苦しくなっていきました。

「本当はどうしたいんだろう。」
「本当に一人で誰にも頼らずに、生涯一人で生きていたいの?」

「違う」と思いました。

本当は、私だって愛し愛されて毎日を安心して生きていたい。

そんな本音がひっそりと聞こえてきました。

すると、しばらくして明らかに周囲の状況が少しずつ変化しました。

自分が好きなことをしながら、素敵なパートナーと幸せで自由な生活をしている女性が急に増えてきたのです。

女性として愛されながら自由に生きる世界があるのかもしれない。
ならば私もそうなりたい。

一人で頑張ることが限界だった私は、素直にそう感じました。

そして、決定打になる出来事が起こります。

それは兄の結婚です。

まさに兄のお嫁さんも愛し愛され自由に生きる素敵な女性だったのです。
さらに可愛い甥っ子が生まれたことがきっかけで、私は幼稚園の卒園アルバムに書いた夢を思い出しました。

それは「かわいい赤ちゃんを産みたいな。」

その時に、もう一度女性として安心して自由に生きたいと思ったのです。

そして幼稚園の頃の夢を叶えてあげたいと思いました。

私は12年もの間止まった生理を私らしい方法で再開しようと決めました。
その方法とは、もちろん漢方です。
現代医学の常識よりも自分の自然治癒力を信じてみようと初めて自分の身体のことに矢印が向いたのです。

5. 生理が止まった原因


私は自由と引き換えに女性として生きるのを放棄することを決めてから、生理を止めるためにぴったりの生活環境がそろいました。

 ・男性と張るくらい働くこと
 ・数字に追われるストレスフルな日々
 ・不規則な生活習慣
 ・不規則で偏った食事
 ・過剰なストレス
 ・極度の休養不足

私の場合、特に不足していたのは休養です。
睡眠はもちろん、管理職をしていたこともあり、心も体も休まる暇が一切ありませんでした。

漢方では休養不足は「血」の不足に直結すると考えます。
実はこの「血」不足は無月経の原因の一つです。
休養不足に加えて頭の中はいつも仕事のことで忙しい。
この「考える」ことは「血」を消耗する行為。
休養不足で「血」は補われないのに、その10倍の速度でどんどん「血」を消費する毎日。

これでは生理で排泄する経血もありません。

6. 本気で治すと決めて、最初に起こした行動とは


「もう一度生理を取り戻して女性として生きよう!」そう決めてから、無理な働き方に心身がピークを通り越して限界を超えていた私は、初めて自分の身体の声に耳を傾けました。

すると、私の一番の願いは「休みたい」でした。

遊びに行きたい、美味しいものを食べたい、勉強したい。
そうではなくて
「ただひたすら明日のことを心配せずに安心して休みたい」
これが私の本当の願いだったのです。

私は、この願いを叶える行動に出ました。
これが人生の中で一番怖いことだったと思います。

今までたくさん消耗した「血」を作るためにしっかり休む。
規則正しい時間に、自分の体質に合わせた食事を摂る。
イヤなことを手放し、リラックスできる時間を作る。
その上で、体質に合った漢方薬をコツコツ服用する。
今思えば、本当に普通のことです。
でも当時の私には本当に難しくて怖いことでした。

7. ある日突然生理がきた

生理を取り戻すと決めて、2018年7月。
その時は本当に突然やってきました。

生理が再開したのです。

最初は不正出血か?!本当に驚きました。
ホルモン剤できた生理とは明らかに違いました。

母と泣きながら喜んだ、初潮よりも盛大にお祝いをした「第二の初潮」でした。

8.まとめ

私の場合、無月経の根本的な原因は
「女性」は不自由だという自分の性への否定です
そして「頑張らないと、結果を出さないと価値がない。」
そんな何かの対価を残さないと自分はダメな人間だという自己否定です。
だから女性としての機能を止めるための行動を起こしたのです。

「ただひたすら明日のことを心配せずに安心して休みたい」
「女性として愛されながら自由に生きる世界があるのかもしれない。」
「本当は女性として安心して生きたい。」

その気持ちを素直に受け止めたことで、今度は生理が再開するために必要な情報が降りてきました。

私は自分と同じ症状で悩んでいる人はもちろん、女性特有の病気や症状が原因で自分の夢、やりたいことができないような「不自由」を感じている人に向けて漢方の知恵を発信しています。

生理は女性を不自由にするものではありません。
自分の身体の不調を理由にやりたいことを諦める必要もありません。

いつからでも体質改善はできます。
私のように体質改善をしようと決めた時から、すべてがちゃんとプラスに動いていきます。